私が新人だった頃、「デザインって難しい!何が正解なんだろう?」と悩んでいたことを思い出しました。
今でも時々「デザインってなんだ?」と思うことがありますが、デザインにはこれといった正解がないですよね。人によって好みは様々だし、これがいいと言う人もいれば悪いと言う人もいます。
デザインに終わりはないと思いますが、それでも答えに辿り着かなければ仕事は終わりません。
今回はデザインに悩む人に向けて少しでもヒントが見つかりますように、私が心がけていることをまとめました。
多くのデザインを見て技術を盗む
Webサイトや印刷物など媒体に関わらず、デザインにこだわりを持って作り上げられた物をよく観察することはとても大切なことです。
そしてただ「かわいい」「きれい」で終わらせず、「どうしてここは余白を空けてあるのか」「どうしてここは強調してあるのか」とデザイナーの意図を汲めるようになることは更に重要です。
良いものを作るためには良いものをたくさん見ること。
まずはどんなデザインが作られているかを知り、グラデーションや余白の使い方など使いたいと思った技術は積極的に取り入れていきましょう。
もちろんそれが合うかどうかはその時の案件にもよりますが、まずは試してみること。合わなければ、どうして合わないのかを考えます。
そういった試行錯誤を重ねることで最適なデザインを導き出すことができると思います。
尊敬できる人を見つける
最初の頃はどのデザインがいいのかすらわからない状態もあるでしょう。
そんな時は、1人でもいいのでこの人のデザインは好きだなぁと思える人を見つけることです。「この色使いがたまらない」だとか「この余白の取り方が綺麗」だとかなんでもいいです。
まずは自分の中にある「これのこういうところが好き」という気持ちを見つけてあげましょう。
そして尊敬する人が見つかったら、その人の使っている技術を練習としてでも構わないので真似してみます。余白の取り方、ラインの引き方、文字の置き方。どこがいいと思えたのか、分析してみるとデザインのコツが少しづつ見えてくるのではないでしょうか。
自分の身の回りの物にこだわりを持つ
洋服・雑貨・インテリアなど必要なものを購入する際には、こだわりを持って選ぶようにしましょう。
「安いからこれでいいや」というのはデザインを作る時の「まぁこれでいいか」に似ている気がします。
安いからいいのではなく、見た目や形状・使いやすさなどを考慮して、自分がいいと思える物を選ぶことに意味があります。
狭い視野に囚われず広い目で客観視する
パソコンに向き合って作業をしていると、「可愛い」「かっこいい」と思えるデザインが出来上がったとしても、自分だけの狭い視野で見てしまっていることが多々あります。
それは本当にみんなが可愛いと言えるデザインなのでしょうか?
自分だけの自己満足なデザインになっていませんか?
デザイナーはクライアントありきの仕事です。自分だけがいいと思えるデザインではなく、依頼主の求めるものを具現化するのが仕事なのです。
生活の中に潜むデザインに目を向ける
デザインは生活の中であらゆる場所に潜んでいます。
電車の中吊り・ペットボトルのラベル・駅のポスター。じっくり見ると、「あ、これいいな」と思えるデザインのヒントが見つかるかもしれません。
まずは周りを見渡すところから始めてみましょう。
初心を忘れない
ある程度デザインに慣れてくると、これはキマったなと思えるデザインを自然と作れるようになってきます。自分のデザインに自信を持つことはもちろん大切ですが、初心を忘れるとあっという間に置いていかれます。
いつまでも学び続ける姿勢を持ち続けましょう。
デザインを楽しむ
デザインを作ることは言葉にしづらい抽象的な何かを具現化するような作業です。「可愛い感じで」「いやもっと目立つように」と時にはゲンナリする依頼も来るでしょう。
そもそもデザインに正解はないので、悩むことは仕方がないことなのです。
あとはデザインの仕事を楽しんだ者勝ち。悩んだときは魅力的なデザインをたくさん見ましょう。いいデザインが浮かばないのはいいデザインを知らないからだと思います。
たくさん間違った答えを出してしまったとしても、その過程があったからこそ最終的に素晴らしいデザインが出来上がるのはないでしょうか。